高麗神社を参拝した後、高麗山聖天院勝楽寺へ足を運びました。静かに時間が流れるこの場所で、圧倒的な孤独と、それを受け入れる心地よさを感じることができました。
高麗山聖天院勝楽寺の由来
高麗山聖天院勝楽寺は、奈良時代の西暦751年に創建された、真言宗智山派の古刹です。この寺院は、高句麗から渡来した人々が築いた高麗郷と深い結びつきを持ちます。渡来人の文化や信仰が息づいており、ここでは日本の仏教と異国の影響が織り交ぜられた美しい寺院建築が見られます。
特に、高麗王若光を祀る聖天堂はこの寺の中心的な存在で、出世開運や良縁成就の霊験があるとされています。また、武蔵野観音霊場の札所としても知られ、多くの巡礼者が訪れる場所です。
境内の伽藍は、四季折々の風情を楽しめるように整えられており、訪れるたびに違う表情を見せてくれます。


長い階段を上り、中門へ
長い階段を一歩一歩上りながら、周囲の緑と空の広がりを感じました。中門をくぐると、広がる庭園が迎えてくれます。丁寧に整えられた景観は、美しく穏やかな時間を演出していました。



仁王尊と見下ろす景色
さらに進み、仁王尊へ。遠くからその巨体が見え始めると、自然と背筋が伸びます。門を守る威厳ある姿に圧倒されながら、足を進め、ふと背後を振り返ると壮大な景色が広がっていました。人ひとりいない静寂の中で、自分と向き合う時間。それは思いのほか心地よく、豊かなひとときでした。


本殿での祈り
本殿にて、世の中の平穏、両親と自分の健康を祈願しました。静かな空間に身を置き、手を合わせる。その時間は、日々の喧騒では得られない特別なものです。そこから見渡す景色は晴れ渡り、視界が広がることで心も解き放たれるような感覚がありました。


多宝塔からの風景と、心地よさ
多宝塔へと向かいました。長い階段を歩き続けたことで、25度の気温が少し暑く感じられました。しかし、その場所に吹く風が心地よく、しばらくその風に身を任せながら景色を眺めていました。時間を忘れ、ただ穏やかに過ごすひととき—それはまさに「幸せな時間」でした。


静寂の中での気づき
誰もいない静かな空間で感じたことは、ただ「静寂に身を任せる」ことの心地よさでした。孤独に圧倒されながらも、その孤独を受け入れることで、自分自身と対話する機会を得る。それはとても貴重な体験だったと思います。
歴史ある寺院の静けさと、それを包み込む自然。そこで過ごした時間は、自分自身を見つめ直すための大切なひとときになりました。